Statement

樹木や海など大きな自然から、壮大なエネルギーを感じます。

母を亡くし悲しみに沈んでいた頃、友人の住む沖縄の離島、久高島を訪れました。久高島は「神の島」と言われている島です。神話の中で、琉球の始祖が初めて降り立ったと言われている聖地の島です。

母に導かれたような感覚でした。そこには手つかずの自然が多く残されていました。

ゆっくりと流れる時間の中で、信じられないほど青く美しく、また深く広大な海を眺めていると、海の深い部分が自分の心の深いところとつながっているような不思議な感覚に陥りました。

心が海と共鳴しているような。そして、自分の存在が、久高島の自然の中に溶け込んでゆくようなそんな不思議な感覚に陥りました。その感覚を描き残しておこうと思いました。

また、近年は、神の島につながる空というテーマでも作品を作っています。
須惠朋子